こんにちはハルです。
トラック運転手の労働環境は少しづつ良くなってきています。
そんな中「急激なホワイト化が進んでいる」というニュースを目にしました。
しかしその「急激なホワイト化」により、現場は困った事になっています。
そしてドライバーから見ても実はこの急激なホワイト化は手放しで歓迎できるものではないのです。
現場のドライバー目線でこのニュースに触れたいと思います。
最近の運送会社のホワイト化
下記は運送業界の現状に関するニュースの一部抜粋です。
職場環境は一気にホワイトになりました。ドライバーも運転時間の上限が厳格に決まっており、サービス残業は絶対に禁止。違反しようものなら大目玉をくらいます。一方、依然としてドライバー数は圧倒的に不足しているので、労働環境が改善されるほど反比例して荷物はたまっていく。こうした現状は、すべての大手の物流、運送会社に共通していると思います
最近本当に労働環境に関する事は厳しくなりました、そして働く環境が良くなったという人も多いです。
しかしその反面、ドライバー不足を理由に、より過酷な環境で働く事を強いられている人もいます。
ドライバーは食事をとる時間を確保する為だったり、事故防止の為に仮眠をとる為に休憩を取りたいのが当たり前です。
しかし運送業界ではそのドライバーの意見が甘えと取られるような職場環境が出来上がっている所も珍しくありません。事実ライブドアニュースでも「信号待ちや渋滞で停車している時間は休憩時間」として会社から言われてしまうという事が紹介されています。
私も過去にその件について記事を書きました。
現場ではその他、停車している時間どころか「荷積み荷下ろし」の時間(実際体を動かし大変)が休憩扱いされる事もあります。

運送業界ではそれだけドライバーに無理をさせてなんとか利益を上げてきたわけです。
最近の「働き方改革」や「残業代未払いの告訴」などでトラック運転手の働き方が社会として問題視されるようになりホワイト化されてきています。
しかしそこには私たち現場のトラック運転手が手放しで良かったねと喜べない現実があります。
職場環境が良くなったけど給料激減
ニュースでトラック運転手の職場環境が良くなったという内容を目にする機会が増えました。
しかし、見落としてはいけない現実があります。
まず、何をもって職場環境が良くなったのか?
それは
- 休憩がとれるようになった
- 休日や労働時間や拘束時間に関して厳しくなった
とはいえ法律を守っても結構過酷

この2点が大きいのではないかと思います。もちろんすべての会社で改善されてきているわけではなく多くの会社で改善されてきていますという事です。
この2点が改善されれば当然「いい事だよね」と思う人は多いでしょう。
しかし現場で働く私たちが実際感じている事は。
休日や休憩をきちんと取らなくてはならなくなった、労働時間や拘束時間が短くなった事により「収入が減った・・・」です。
(休日が増えたり、働く時間が減れば当然こなせる仕事量が減ります。なので給料が減るわけです。そういう給料体系なんです。)
ホワイトが故に「収入が少ない」になってしまうわけです。
これを理由に働き方をきちんと守ろうとする運送会社から、「稼げないホワイトよりむしろ稼げるブラックの方が良い」とドライバーが転職してしまう事さえあります。
だから私たちトラック運転手は今の労働環境の改善を手放しで喜べないし、だから新たにトラック運転手の成り手が少ないわけだと思うのです。
さいごに
「働き方改革」
過労で倒れる人が出ないように、働きすぎないで済むように。
素晴らしい事だと思います。
だけど・・・
収入が激減したら私たちドライバーは苦しいです。(現実起きている)
長時間労働とはいえ高い給料が貰える。それはトラック運転手として働く上での大きな魅力でした。
「働き方改革」で労働環境を良くする事も大事だけど、この大きな魅力が失われればやっぱり特に若い人で新たにトラック運転手になろうとする人は減るでしょう。
なので「働き方改革」と並行しつつ、今の安くなってしまった運賃を上げ、ドライバーから見た仕事の単価を上げなければ本当の問題解決にならないと思います。
事故リスクや破損リスクなど大きな責任を背負った仕事です。
現状、人によっては時給換算すると高校生がコンビニでバイトする給料より安いと自虐的に言っている人すらいます。
労働環境(休憩時間や労働時間)さえ良くなればいいわけではないという事をなんとか理解してもらい政治家さんには頑張ってほしいですね。
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